新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)が広がり、2020年春から、日常の自由な行動が制限されると共に、生で人に出会い自由に語らうことの大切さと楽しさを改めて深く認識し、また切望する日々が続いています。
とはいえ、コロナワクチン接種も着実に進み、世界初の飲み薬も間もな国内交流する見通しが見え始め、もう暫くの忍耐のように思います。
「しばらくは、離れて暮らす『コ』と『ロ』と『ナ』つぎ逢う時は『君のという字に』」(大阪府 タナカサダユキさん/イラストレーター)。漢字の「君」が3つのカタカナを組み合わせることによって作られるという、面白い発想と、それぞれの「君」大切な人、大切なものを希望に抱いて、この時を耐え抜こうという意思が表現されています。
こうした、いわば苦難の時だからこそ現れる庶民のたくましい知恵もありますが、次のような愛知県西尾市での事件もありました。
コロナワクチン接種を巡り、大手薬局の会長夫妻を優先して予約させたというものです。市政への貢献を理由に特別扱いをしたもので、後に市行政幹部の謝罪記者会見に追い込まれました。
問題の本質は、公平性、公正さが損なわれた市行政の対応であったことです。子どもにも分かるように説明すれば「ずる」なのです。
「スポーツ・コンプライアンスとは何か?」としばしば問われます。私たちは、こう答えています。
「スポーツは、一人ひとりの人生を豊かにしてくれる素晴らしい文化です。そのスポーツが健全であるように、スポーツの価値と力を保ち、信頼を高め広めるために公平、公正なスポーツを大切にすること。スポーツが健康であるために守るべきこと。」と。
【参考図書】
作:一般社団法人スポーツ・コンプライアンス教育振興機構
『まんがでわかる みんなのスポーツ・コンプライアンス入門』学研プラス,P4~7,2019年
執筆:武藤芳照